社会には勝利のためには手段を選ばない人達がいます。
こちらが正義やルールに縛られている一方で
証拠をでっち上げ
フェイクニュースなどで相手の信用を貶め、
そのせいで相手が苦しんでいる姿を見て喜んでいる。
許せないですね。
仕返してやりたい。
思い知らせてやりたい。
そこで『出るところに出ようじゃないか！』となる。
しかし、自分達が真正、間違ったことはしていないからといって
法廷で勝てるかというと、そうではありません。
裁判とはそう言うものです。
本来『正義の人』が怒りに震え、
時に殺意まで抱き、
被害者意識に染まり、
自己正当化に躍起になる。
周囲の人は、そこに鬼を見て、離れていく。
やがて負の感情が彼の心身に不調をつくり、病気を育んでいく。
『人を呪わば穴二つ』と言いますが、
私はそんな変容を見ていると、「裁判や裁判外紛争に勝者はいない」
すべての人を不幸にすると感じます。
なにしろ相手は愚かな人間なのです。
そんな人間に勝っても負けても、ろくなことにならない。
仮に正義が示されても、彼らは心を改めることなど決してしない。
逆恨みをし、背後から刺しにくるかもしれません。
もしくは、そこまでいかなくても『生霊』になるかもしれない。
恨みの感情が凝縮されると、相手の精神や肉体に影響を与える力が宿るそうです。
ではどうすればいいのでしょうか？
このように、愚かさは伝染する。
なので、私は、本当の復讐とは、相手を倒すことではないと考えています。
そして、本当の勝利とは、誰かをやり込めることでもないと思うのです。
心の中で自分自身に問いかけてみてください。
本当に欲しいのは、『そのようなレベルの人への報復』でしょうか？
それとも『自分の心の静けさ』でしょうか？
この問いに気づいた時、私達は怒りから自由になります。
ルール無視、道徳心に欠け、
自分の行動も、他者を顧みることもできない人物。
そんな人に何も証明しなくていいのです。
怒りを超えるのは、静けさと理解。
自分が正しければ正しいほど、言い返さない、争わない。
証拠がいくらあっても、あえて戦わない。
怒りの炎は相手を焼くよりも早く、自分自身を内側から燃やしてしまうから。
『天』はちゃんとみているから。
そもそもあなたが自分の人生を台無しにしてまで
関わる価値がある人間でしょうか。
裁くのはあなたではなくて『天』。
必要があれば必ず裁いてくれます。
大寺の和尚が言っていましたよ。
『不思議なことに、長い人生でみると必ず帳尻があっている』と。
怒りに怒りで返さない。
怒りを超えて、ただ静かに自分の世界を耕し、育てていく。
もう相手の存在すら気にせず、やるべきことに集中し、
自分らしい人生を生き始める。
信頼できる人との絆を深め、
日々を丁寧に、豊かに笑顔で過ごす。
それが、最も静かで最も美しい復讐なのではないでしょうか。
それは負けることでも、弱さを見せることでもありません。
静かな強さの証明です。
実は『復讐をしないで静かに歩む人』には、人生が味方をし始めます。
怒らなかったあなたに、運命が微笑み始めるのです。
ただ、『大切な人』の命や健康に彼らが害を与えにくるのなら、話は別です。
ミツバチは一度相手を刺したら命を奪われます。
同じように、相手が大きな組織であれば、自分も並大抵な怪我では済まないかもしれない。
でも、それでも絶対に許さない。
大切な人を守るために。
最も静かで最も美しい復讐を行いながら、
いざとなったら、
『天から愛される生き方』を一貫して行いながら、小人を叩き潰す。
『精神的勝利』だけでなく、
『物質的勝利』をも、今こそつかみとるのです。
『そんなのは現実、無理だ』
あなたはそう仰るかもしれません。
感情の赴くまま動けば確かにそうです。
そこで私達は、お互いが嫌がることをするのではなく、
裏表なく、ひたすら相手の幸せを祈って至誠を尽くすことで、
ちゃんと『物質的な成功』も手にできる仕組みを作りました。
私達は労使間のトラブルをテーマにそうしたものを作りましたが、法律的な知識と教育のカリスマの力が融合すればちゃんと普通に作れるのです。
私達は愚かな人間と関わることで試されています。
どこまでも卑しくなっていくのか、
それとも、どこまでも気高くなっていくのか。
智慧ある者は多くを語らず、必要な時にだけ適切な言葉を発します。
本当の復讐とは、相手を倒すことではない。
そして、本当の勝利とは、誰かをやり込めることではない。
あなたが幸せに生きること。
それこそが、何よりも深く、何よりも強い、静かな勝利。
私はそう思うのです。