日本の未来

人材争奪戦。出生数の減少は、人材の確保を困難にする。

これまで人手不足は景況に大きく左右されるものでしたが、今後は絶対的な後継者不足に陥ることになります。

中小企業白書によると、2013年~2015年の間に休廃業・解散した企業の50.5%は黒字です。こうした企業の約7割は60歳以上といいますから、黒字廃業した企業の半分が後継者不足によるものという仮説も成り立つのではないでしょうか。

現時点でも、中小企業では優秀な人材が採れないどころか、求人を出しても応募が一切なく、求職者と面接することさえできない会社が多数あります。 採用しにくい職種は、「保安の職業(警備、交通誘導等)」、「サービスの職業(飲食、接客、介護等)」、「建設・採掘の職業」、「福祉関連の職業」と続きます。

また、競争がない世界が凡人を作るといわれ、優秀な人材は奪い合いです。

出生数が激減する社会は、あらゆる分野において活力を失うということです。一般的に、人数が多ければ多いほど人々は互いに切磋琢磨し全体のレベルも向上します。

労働力人口の将来の推計(内閣府2014年)

A)以下の3条件を満たした場合

①合計特殊出生率が2030年に2 ・07にまで上昇し、以降同水準が維持。

②女性の労働力率が現在の約50%からスウェーデン並みに上昇

③60歳以上の労働力率を5歳ずつ繰り上げる

2013年 6577万人
2030年 6285万人(300万人近く減る
2060年 5522万人

B)現状の水準で継続した場合

2030年 5683万人(900万人近く減る
2060年 3795万人

治安について。

世界的に見れば人口密度が非常に高かったはずの日本列島は、これからスカスカな状態になっていきます。

野村総合研究所の試算によれば、2033年には、全国の約3戸に1戸が空き家となります。

そうなると、今後、不動産は無価値になり、住んでいる家を売ろうとしても、交通手段もなくなった過疎地の家屋に値段がつかないということも起こるかもしれません。

人口が減れば、社会インフラの利用者も減ります。そうなると道路や上下水道、市民ホールなども修繕されず放置される可能性があります。そもそも道路や上下水道、市民ホールなどの社会インフラも急速に老朽化が進んでいます。それらの多くは高度経済成長期に集中的に整備されたものだからです。その費用が、勤労世代が減って「老いた日本」に重くのしかかるのです。

 「ほとんどだれも住んでいない土地の老朽インフラをリニューアルする必要があるのでしょうか。というより、その時の日本に全国のそれらを直すだけの余裕があるのでしょうか」。将来そういう議論が出るかもしれません。

 そうなると日本中が廃墟だらけとなる可能性があります。空き家数が増大すれば、景観が悪化するだけでなく、倒壊の危険が増し、犯罪も誘発し、住民の流出も加速することでしょう。

国防について。

日本全国が「誰も住まない土地」だらけになります。こういった土地が国際的にどのようなリスクを抱えるようになるのかは、南沙諸島、尖閣諸島、竹島などの例をみればわかりますよね。

それは離島だけではありません。将来、日本人が激減すれば、日本列島のどこででも起こりうるのです。一方、日本全体で働き手が減少する中、自衛隊だけ増員できるでしょうか。高齢化は安全保障にも問題をもたらします。

人口の問題は折り紙を折るようなものです。半分に折り、半分に折る・・。あっという間に折れないくらいに小さくなります。

国際移住機関(IOM)に勤める橋本直子氏は、『日本の無策は非常に特殊であり、すでに回復不可能なところまで陥っている。 政策決定者たちの『近視眼的』対応が不思議でならない』と語っています

こうした問題は、『女性や高齢者の積極的登用』や『AIによる生産性向上』で何とかなるといった、『緊急ではないが重要な問題』で片づけるのではなく、『緊急で重要な問題』として扱う必要があるのではないでしょうか。

少子化問題は1992(平成4)年度の段階で『大きな問題』と認識されています。

※弊所は『移民』は少子化対策として様々な弊害があると考え、解決方法の一つとして、『教育』を重視しています。

リンク//原田メソッドについて

日本の年金制度について。

ここでは国際的に日本の年金制度がどのように評価されているのかを書かせて頂きます。

2016年度の「マーサー・メルボルン・グローパル年金指数」では日本の評価は2016年には27カ国中26位でした。この年金指数は2009年から発表されていますが、扱う国は年々増え、現在では全世界の人口の60%近くをカバーしています。

日本についての個別評価は最も重要な「持続性」にいたっては24.4と最低ランクEときわめて危うい結果となっています。また、「十分性(年金額が現役世代の所得に比べて十分か)」の項目は48.5(評価D)と、最低ランクのEすれすれです。日本の周囲は途上国ばかりです。

真実はどうなのだろう?

少子化・国の借金・年金制度など、『安心かそうでないか』において様々な議論がある分野があります。

本のタイトルだけ見て誤った側を支持すれば『未来の日本人』に大変な迷惑をかけてしまいますよね。

仮に『反発を感じる側の意見』であっても一方ではなく、双方の立場の本を読み比べていただくことをお勧めいたします。

当然ですが、本のタイトルがどちらの立場であるにせよ、それぞれの『主張の前提(どういう条件がそろえばそのような結論になるのか)』をまず理解することが大切です。『前提』部分は隠されていることが多いですが、そのヒントは大抵そっと書かれています。

バブル絶頂期の日本人も、当時の歴史を学んだ人なら誰でもわかるくらい、はっきりとしたバブルだったにもかかわらず、「今度は違う」「日本は違う」と言っていました。

少しずつ力を加えた小枝が、やがてポキリと折れるように、取り返しがつかなくなってから多くの人が「しまった」と気がつく、そのようなことはないように願っています。

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